宅建の合格者の約65%は不動産業種以外の人。なぜ?

宅建を活かせる業種は無数

われわれ不動産業・ハウスメーカーで働く人にとって、宅建はぜひとも取得しておきたい資格です。しかし宅建は、そのほかの業界の仕事にも大いに役立ちます。実際、宅建の合格者の約65%は、不動産業とは直接関係のない人たちで占められているのです。

◆金融機関で役立つ
不動産・建設業以外で見ると、宅建取得者が最も多いのは金融業界です。なぜかといえば、金融機関の儲けの柱である「貸し出し業務」には、不動産の知識も大きく関連してくるからです。
われわれが、お客様に分譲マンションを斡旋する場合、そこには必ず住宅ローンをつけることが必要になります。融資元としては、まず公庫を優先します。しかし公庫融資だけで借入の満額、たとえば3000万円の融資を満たすことはできません。そのため公庫に次いで金利の低い都銀などを紹介することになります。
お客様とお客様をサポートする私は借りる側。それに対して銀行は、お金を借りにきたお客様が、購入する建物がどれくらいの価値があるものなのか、いくらまで貸し出すのかを審査しなければなりません。
銀行の店頭では、われわれ仲介業者と銀行マンが交渉します。われわれとしてはお客様のご希望を叶えるためです。この交渉の場で、銀行マンにしても不動産を査定する上でのある程度の知識がないことには、プロ同士の交渉は進みません。そのため金融機関で「貸し出し業務」に携わる行員のなかには、宅建の取得者が非常に多いのです。

◆宅建の知識を持っている人は、どんな会社にも必要
さて不動産の賃貸や売買は、もちろん個人のお客様だけに対しておこなわれるわけではありません。一等地に建つオフィスビルのワンフロアーをまるごと貸す・借りるなど、不動産の動きは商業施設の方がずっとダイナミックです。
企業は設立年数にともなって成長していくもので、営業所をひとつ増やすためにオフィスを借りるとなれば、そこには多額のお金が必要になります。そのため人事や総務部門で責任ある仕事をしている人にも、不動産の知識は必要になります。
ところで世の中に、総務部門のない会社というのはあるでしょうか?ないですよね。宅建の資格が、どのような業種の会社でも歓迎されていることの理由のひとつはここにあるのです。

われわれ不動産業やハウスメーカー、また金融機関等の仕事のように、宅建の資格は即活かすことだけが大事なわけではありません。どんな会社で働いていても、めぐりめぐって活かすチャンスはあります。いま宅建の資格を取っておけば、その知識がベースとなって、先々不動産のこと一層詳しくなれることは申し上げるまでもありません。世の中でこれほど広く活かせる国家資格は、そんなにはないと私は思います。



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